
以前の記事、呼吸は人生を変えるパワーがある!で紹介しましたが、繰り返しになりますが、
呼吸の役割は酸素を吸って体内に取り入れ、二酸化炭素を吐き出すことです。
体内に取り入れられた酸素は血中から筋肉に運ばれ、筋肉を効率よく動かす役目を果たしています。
これは、血中にヘモグロビンという物質が含まれているからですが、酸素は筋肉だけではなく臓器にも運ばれているんです。
つまり、ヘモグロビンは血液という道筋を使って身体中をくまなく酸素を運んでいるということです。
でも、ヘモグロビンの仕事には条件があります。
それは、血中の二酸化炭素の量によってヘモグロビンの仕事量を変えるのです。
血中の二酸化炭素が多ければ酸素をしっかりと運んでくれますが、血中の二酸化炭素が少ないと酸素を運ばなくなるということです。その結果、酸素不足によって、老廃物の蓄積、筋肉疲労、倦怠感に陥ることになります。
少しの運動量で息切れするのは酸素不足が原因です。
これは、体内の二酸化炭素を排出しすぎてしまい、血中に酸素はあっても、それが脳や細胞に届かないという、恐ろしい「静かなる酸欠」を引き起こしているのです。
そこで、スタンフォード大学の神経科学者、アンドリュー・ヒューバーマン博士の研究によると、ボックス呼吸法をすることで、血中の二酸化炭素を適量に残すので、ヘモグロビンの仕事量を妨げることは無いということです。
その結果、ストレスを消し去り、安定した自律神経を得ることができるのです。
つまり、病気の原因を作らず、免疫力の強化につながるという素晴らしい結果になるんですね。
呼吸によって自律神経を整える

まず、自律神経は、呼吸、心臓の拍動、体温調節など、私たちの意思とは無関係に体の機能を自動的に調整する神経のことで、活動しているときや緊張しているときに優位になる交感神経と休息しているときやリラックスしているときに優位なる副交感神経があります。
つまり、この交感神経と副交感神経のバランスが崩れると心身にさまざまな不調が現れます。
そのひとつは「自律神経失調症」と言われています。
ということは、間違いなく病気を作り出すことになるのですね。
仕事や人とのつながりなどで、常に緊張状態になり交感神経を高めている・・・このことで、イライラなどのストレスが高まります。
そうなると、身体に何らかの損害を被ることになります。
そこで、呼吸によって、これらの自律神経の乱れを整えるということです。
決してサプリメントなどに頼っても自律神経の乱れを整えることはできないのです。
呼吸のみが自律神経のコントロールをするのです。
ボックス呼吸で自律神経を整える

ボックス呼吸法は、「4秒吸う→ 4秒止める → 4秒吐く→ 4秒止める」**という4つのステップを繰り返す呼吸法です。
ただし、秒数は自分に合った感覚で行っても大丈夫です。
では、4秒吸う、4秒止めるなどの根拠は・・
4秒吸う→ 4秒止める
4秒ゆっくりと息を吸い込むことで、交感神経が適度に刺激されます。
そして、息を止めることで、不安を沈める効果がありますが、これは、脳に危険が無いという信号を送る役目をします。
また、息を止めている間には二酸化炭素のレベルが上昇します。
これは、酸素が体中の組織に効率的に運ばれるので鎮静作用が働くからです。
4秒吐く→ 4秒止める
4秒かけてゆっくり息を吐くことは副交感神経を活性化します。
これは、心拍数を下げて血圧を低下させるので、迷走神経の刺激になり、リラックスさせる効果があります。
さらに4秒息を止めるとリラックス状態を強くします。
また、4秒の規則的な呼吸のバランスは、心臓の鼓動の間隔(心拍変動)がストレスへ適応するパワーに通じています。
そして、ストレスホルモンのコルチゾールを低下させる効果につながり、無理のない4秒という集中しやすい時間なので、アメリカ海軍の特殊部隊でも採用されているそうです。
まとめ
今回は呼吸が自律神経を整えるというテーマで紹介しました。
息を吸い切った後、息を止めます。
そうすることで、肺胞を強制的に膨張させるので、自律神経をリセットするということですが、これは、リラックス効果があり、ストレス軽減、集中力向上に役立ちます。
今回はボックス呼吸法を紹介しましたが、これを行うのは、就寝前など、背筋を伸ばして座り、リラックスした姿勢で行います。
また、お腹と胸に手を当てて、呼吸の動きを感じながら行うと腹式呼吸の確認が出来るので、呼吸法の感覚をスムーズに得ることが出来ます。
そして、その他、4-7-8呼吸法や片鼻呼吸、マインドフルネス呼吸法などいろんな呼吸法があります。
なので、自分にあった無理のない呼吸法を行うのがベストだと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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